> 以前の記事
2007年 02月
2006年 12月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
> 最新のトラックバック
ヘルシーで体にやさしい自然食
from 元祖ニュータンタンメン本舗 ..
市場から直送!新鮮魚の『..
from おいしいおしゃれなグルメ地図..
Fun Deli(ファン..
from まろまろ記
ちょっとだけ季節外れのがめ煮
from 晴走雨読
ナーナック
from おいしいカレー屋さん
カテゴリ:書評&DVD鑑賞記( 25 )
『ダーク』(桐野夏生)講談社文庫
e0000839_1931010.jpg【あらすじ】「私の中の何かが死んだ」出所を心待ちにしていた男が4年前に獄中自殺していた。何も知らされなかった村野ミロは探偵を辞め、事実を秘匿していた義父を殺しにいく。隣人のホモセクシャルの親友。義父の盲目の内妻。幼い頃から知っている老ヤクザ。周囲に災厄をまき散らすミロを誰もが命懸けで追い始めた。
e0000839_19312588.jpg【コメント】”先入観の天変地異”とでもいうべきだろうか?!『顔にふりかかる雨』・『天使に見捨てられた夜』・『水の眠り灰の夢』等、女探偵「村野ミロ」シリーズで得てきた私の固定観念(村野ミロのキャラクターイメージ)が見事に覆った作品である。読後前の予想が裏切られたといった方がわかりやすいかもしれない。読者は大概、物語の主人公に感情移入し、共感するのが普通だが、この小説に限ってはその”共感”を得る部分はあるが…、とにかく気持ちの動きが激しい。作品全体を包む異様な迫力、陰・悪・負。感情移入できないという点で不思議な感覚の内容である。
主人公・村野ミロは、この小説では、加害者でありトラブルメーカーである。”破天荒”・”滅茶苦茶”・”不気味”等、この小説の作風は何となく黒川博之を思わせる。感情移入させなくても読者を物語に引き込んでいく手腕はさすが!!上下巻、一気に読んでしまった。続編が出そうな終わり方だが、すぐ読みたいかといわれれば?。だが、「少しイメージが落ち着いたら、読んでみたい」と既に思わせているところが桐野夏生の魅力である。
[PR]
by issa-izm | 2006-05-14 00:30 | 書評&DVD鑑賞記
『県庁の星』('06・日本)
e0000839_18403783.jpgある歌手(森山良子)のコンサートに出掛けた両親と時間の調整をすべく、上映間際に映画館へ飛び込んで、言わば”時間潰し”に見た作品『県庁の星』。上映から1ヶ月以上経過していた為か、土曜の夜というのに客席はまばら…。さほど期待せずに、リラックスし過ぎた状態で鑑賞。
【ストーリー】主人公は出世欲満々の、とある県庁のキャリア公務員(織田裕二)。エリート意識を持った上昇志向丸出し男で、大手建設会社の社長令嬢(紺野まひる)と婚約し、担当した数百億円単位のビッグプロジェクトの成功も目前と、その未来は順風満帆だ。そんなある日、彼は県政の目玉である人事交流の一環として、あるスーパーに派遣され、得意満面。ところが研修先はやる気のない三流スーパー「満天堂」。賞味期限切れの近い食材で惣菜を作り、バックヤードの整理もままならない、三流店。しかも、野村の教育係・二宮あき(柴咲コウ)は自分より年下のパート店員。それでも出世の為と意気込む野村だが、書類第一で融通の利かない公務員とお客様第一で現場主義のパートがうまくわけもなく、二人は事あるごとにぶつかってしまう始末。しかしそんなぶつかり合いが思わぬ奇跡を呼び起こしていく…。
e0000839_18422028.jpg【メモ】『白い巨塔』など数々のヒットTVドラマを手掛けてきた西谷弘の劇場映画デビュー作。キャリア官僚とパート店員が衝突を繰り返しながらも協力して三流スーパーの改革に乗り出す人間ドラマ。出世欲丸出しの官僚に織田裕二、彼の教育係で現場主義の店員に柴咲コウが扮し、コミカルな掛け合いを披露する。『踊る大捜査線』シリーズではノンキャリアの熱血刑事を演じた織田が、融通の利かない公務員として演じ、新境地を拓いた。
【コメント】次の展開がわかってしまうという点では、平凡な作品。わざわざ映画化した理由がわからない気もするが(映画を観たという気が全くしない…)、ちょっとした暇つぶしにはなる。
ストーリーは、やや薄っぺらく、浅い内容のため(公務員やスーパーの世界を深く掘り下げたりはしない)、少々物足りないが、完成度の高い”2時間ドラマ”と割り切れば、そこそこ笑えて、少しは感動させてくれる作品だ。
”スーパー映画”といえば、何といっても伊丹十三監督の『スーパーの女』の印象が強い…。
[PR]
by issa-izm | 2006-04-09 00:48 | 書評&DVD鑑賞記
『僕の彼女を紹介します』('03・韓国)
e0000839_22405718.jpg眠れなさそうだったので、夜中にTSUTAYAで借りてきた。選んだのがこの映画『僕の彼女を紹介します』。チョン・ジヒョンが『猟奇的な彼女』の監督(クァク・ジェヨン)と再びタッグを組んだ作品。チョン・ジヒョンはとにかく魅力的!!一気にファンになってしまった。。一応、ヨ・キョンジン巡査(チョン・ジヒョン)とコ・ミョンウ教師(チャン・ヒョク)との恋愛映画だが、“甘い”とうより“切ない”ラブストーリーだった。やはり最後は泣いてしまった。
【内容】 勇敢だけど気が強く思い込みの激しい巡査ギョンジンが、引ったくりと間違えて逮捕したのは教師のミョンウ。とんだ災難にあったミョンウだったが、その後、偶然ギョンジンと再会。今度は銃撃戦に巻き込まれるという災難にあうが、ふたりの仲は急接近する。ところがふたりはある事件に遭遇し、その仲を引き裂かれてしまう。
e0000839_2245958.jpg【メモ】『猟奇的な彼女』のクァク・ジェヨン監督とチョン・ジヒョンが再び組んだラブストーリー。前半は『猟奇的~』を彷彿させる、気が強く攻撃的なヒロインと人のいい青年のラブコメテイスト。が、ふたりを引き裂く事件をきっかけに、物語は愛の奇跡を描いたラブロマンスへ。作品の色合いがガラリと変わってしまうが、前半で自由奔放な女性をイキイキと演じていたジヒョンが、愛する人を一途に思う情感あふれる女性に変化していく様は見応えあり。彼女のクルクルと変わる表情と躍動感あふれる動きは、この映画最大の魅力。さすが『猟奇的~』で、ジヒョンをスターにしたクァク監督。彼女のチャームポイントをあますところなく見せ、チョン・ジヒョンの魅力を最大限に引き出し、上質のアイドル映画に仕上げている。
e0000839_22461813.jpg【コメント】穏やかな前半部(コメディかと思った)とハードな後半部(アクションもあり)とで、これがホントに1本の映画かと疑うような予測不可能な展開(韓国映画らしいが…)。とにかくギャップが激しく、好き嫌いの分かれるところだと思う。かなり強引なストーリー展開でありながら、それでも涙を誘うのは作り手のうまさか?観賞前に何の先入観を持たなかったのがよかったのかもしれない。韓国独特の“韓国”的な構成の映画だったと思う。
また作中、使われている音楽も飽きさせない。オープニングがボブ・ディランの『Knockin' On Heaven's Door』のカバー曲であったり、X JAPANの『Tears』がかかったりとなかなか楽しませてくれた。面白い映画でした。
e0000839_15545338.gif
[PR]
by issa-izm | 2006-01-18 03:19 | 書評&DVD鑑賞記
『いま、会いにゆきます』('04・東宝)
e0000839_23223100.jpg遅まきながら週末に、『いま、会いにゆきます』を観た。述べるまでもないが、中村獅堂竹内結子が結婚に至るきっかけとなった作品。特に竹内結子のファンでもないが、「な~るほど、こりゃいいわ!」と思わず呟いてしまうほど、確かに魅力的であった。とにかく透明感抜群!!子役の武井証も健気な役を名演。
【ストーリー】司法書士事務所で働く秋穂巧(中村獅童)は1年前、愛する妻・澪(竹内結子)に先立たれて以来、小学生の息子・佑司(武井証)を男手一つで育ててきた。梅雨のある日、森に遊びに行った巧と佑司は、亡くなったはずの澪と再会する。澪は死ぬ前に、1年後の雨の季節に戻ってくると言い残していたのだった。なぜか澪は生前の記憶をすべて失っていたが、再会を喜ぶ巧と佑司は澪と3人で再び以前のように幸福に暮らしだす。しかし、梅雨の終わりが近づくにつれて、3人いつまでも幸福に暮らせないのが分かってきて……。
e0000839_1938562.jpg【メモ】市川拓司の同名ベストセラー小説を映画化したラブ・ファンタジー。小説刊行後の'03年11月に映画化が企画され、'04年10月30日より全国公開。製作委員会は映画『世界の中心で、愛をさけぶ』と同じスタッフ。'04年の邦画興収で3位にランクされるなど、泣ける純愛映画として大ヒットした。後にTBS系でドラマ化もされた。
【コメント】久々に泣いた作品。前半はスローな流れでそれほどでもなかったが、後半部は涙が止まらず、エンディングで流れるORANGE RANGEの『花』が一層、涙を助長する。死んだはずの妻が生き返るという設定に、どういう結末が用意されているのかという疑問もをうまくまとめられていて、最後は大泣きしていた(ノ◇≦.)
とても切ないけど、とても温かい感動のストーリーです。
e0000839_23182474.jpg
e0000839_15545338.gif
[PR]
by issa-izm | 2006-01-16 23:59 | 書評&DVD鑑賞記
『築地魚河岸三代目』(ビッグコミックス)小学館
e0000839_124172.jpg漫画は普段さほど、読まない私が、最近ハマっているのがこのコミック『築地魚河岸三代目』。とにかく面白く、魚について段々と博識になっていく自分がいる。また、この漫画で知ったことを頭に入れて、食事するとなかなか楽しい。大体は『玉寿司』さんで実践させていただくのだが…
【内容】元銀行員の主人公・赤木旬太郎は銀行の人事部で働いていたが、リストラ執行の自分なりの責任を取り退職、妻の義父がやっていた築地魚河岸の仲卸『魚辰』の3代目を務めることに。右も左もわからない中、築地や魚を通じて起こる様々な問題に持ち前の明るさ・食いしん坊・好奇心で立ち向かっていくが、そこは素人。旬太郎の悪戦苦闘が始まった。
【メモ】原作は、大石けんいち(1巻)・鍋島雅治(2巻~)。作画は、はしもとみつお。'06年1月現在で、単行本は第16巻まで発売中。 ストーリーは各回2~3話程度の長さで、毎回魚介の食材を1つテーマとして採り上げて、そこに魚河岸らしい人情味のある人間模様を絡めていく構成になっている。素人の眼で見た築地や日本の漁業、魚料理の話題は実にわかりやすく、読みやすい。
e0000839_1141513.gif
【コメント】皆さん、普段何気に食べている「子持ちシシャモ」って、本物のシシャモじゃないこと、ご存知ですか?一般的に流通しているシシャモの9割以上が「キャぺリン」(別名;カラフトシシャモ)という全く別の魚。本物のシシャモは北海道の東部にしか生息せず、鵡川が代表的な産地。一方のキャぺリンは北欧や北米で獲れ、子持ちのメスだけが大量に冷凍輸入されている。シシャモの漁獲量の低下により代用として輸入されたキャぺリンがいつの間にか、”シシャモ”に取って代ってしまったのが実情らしい。
e0000839_119817.jpg実際に『玉寿司』さんで、本物のシシャモ(オス)を食べてみた。シシャモといえば、よく普通の居酒屋などではマヨネーズ等と出されてくる味気ない魚の印象が強かったが、このシシャモは身がホクホクで、白身魚の旨みがギッシリ。素材の味を活かすべく、ほんのりした塩味がまたいい。キャぺリンより身も味の深さもはるかに上。またシシャモといえば、メスの子持ちシシャモが圧倒的に有名だが、焼き魚としての味はオスの方が上だと感じた。
ということで、このように普段、私たちが食べている魚について、気軽に学べるのが本書である。ぜひご一読をお勧めしたいコミックです。
e0000839_15545338.gif
[PR]
by issa-izm | 2006-01-14 02:30 | 書評&DVD鑑賞記
『銀座24の物語』(銀座百点編)文春文庫
e0000839_20574052.jpg【内容】人々を魅了してやまない”銀座”をテーマに作家が競作した24の短編アンソロジー。同期入社し40年後、それぞれ別の道を歩んだ2人の男が久しぶりに銀座で会い、後輩の妻が乳がんで再入院した話をしんみり語り合う志水辰夫の「夏の雨」などキラリと光る作品揃い。短編小説のアンソロジーで、ここまで豪華な顔ぶれの作家陣の競作は他に例をみない。出逢い・別れ・愛・友情・死―24人の作家が”銀座”を切り口に持ち味を存分に発揮して描いたストーリーは、皆どこか切なく心に響く逸品ばかり。各々の個性を味わいながら、ゆっくりと読みたい贅沢な一冊。
【目次】「銀座の貧乏の物語」(椎名誠)/「迷路」(皆川博子)/「草の子供」(久世光彦)/「少し早めのランチへ」(山田太一)/「愛される銀座(赤川次郎)」/「届けもの(藤堂志津子)」/「夏の雨」(志水辰夫)/「海の方から」(安西水丸)/「妻恋(常盤新平)」/「銀座カップル」(森村誠一)/「母とムスメ」(群ようこ)/「足」(高橋治)/「絹婚式」(連城三紀彦)/「Coffee and Cigarettes3のトム・ウェイツについて」(藤沢周)/「シメちゃんの恋人」(嵐山光三郎)/「かもめ」(橋本治)/「記憶の中」(平岩弓枝)/「赤いコートの女」(小池真理子)/「銀座の穴(」大岡玲)/「銀座の猫」(藤田宜永)/「カステラ」(江国香織)/「銀座の空襲」(佐野洋)/「犬とカエルと銀座の夜」(鷺沢萠)/「老眼鏡」(村松友視)
e0000839_2242535.jpg【コメント】「銀座」―恥ずかしながら、東京に10年近くもいながら、ついこの前まで行ったことのなかった街だ。それも上司に連れられて行ったものだから、今も私の中の銀座のイメージは「服部時計店」や「資生堂パーラー」、「山野楽器」のある街という程度…。「渋谷」や「新宿」とは違い、銀座には何か特別な雰囲気を感じるのだ。格式高いというのだろうか?私にはとにかく敷居の高い街…
本書は銀座のみが舞台となっている。登場人物も大人が中心。銀座が醸し出すネオンの灯や香水の香りなどのディテールと共に、様々な時代を生きてきた人間の想い出や感情が丁寧に描かれている。まるで銀座を歩いているような気分になってくる…、これが「銀ブラ」??(笑)
かつて程の輝きはないものの、銀座は今も作家の心を強く刺激する街のようだ。本書は、人々の羨望を集めてきた表の銀座の顔とその裏にある人間味溢れた奥深い銀座を教えてくれる。
ちなみに24のストーリーの中で、私のお気に入りは志水辰夫「夏の雨」・森村誠一「銀座カップル」・常盤新平「妻恋」・小池真理子「赤いコートの女」の4編。
「次の休みには、銀座に行ってみようかな。。」、そんな気分にさせてくれる一冊です。
e0000839_15545338.gif
[PR]
by issa-izm | 2006-01-05 22:06 | 書評&DVD鑑賞記
『スクール・ウォーズ HERO』('04・松竹)
スクール・ウォーズ』、オンタイムでドラマを観たという記憶は微かに残る(多分、'84年の土曜21時から放映されていた。親父が珍しくドラマにハマっていた記憶…)が、その後の再放送では何度も観た。ラーメン屋の主人役の梅宮辰夫が刺されるシーンには毎度、怯えたものだった。その後、'90年代初頭に『スクール・ウォーズ2』も放映され、ワクワクして毎週観ていたが、さほど大したことがなかった記憶…。”元祖”のドラマの印象がかなり強いだけにどれだけ映画で描き切れるのかに注目してみた。
e0000839_19584154.jpg【ストーリー】1974年、京都。校内暴力で荒廃しきった伏見第一工業高校に、一人の体育教師が赴任した。山上修治 (照英)、31歳。元ラグビー全日本のスター選手だ。 現役を引退した山上には有名実業団チーム監督の 座が約束されていたが、あえてここを選んだ。彼の心を 動かしたのは、不良たちに殴られながらも「子供たちは寂しいんや」という神林校長(里見浩太朗)の生徒たちへの愛情だった。この言葉は、自らも寂しい少年時代を送った山上の胸に熱く響く。そして驚くべきことに、この手のつけられない不良たちこそ、伏見第一のラグビー部員だったのだ。「この学校を、ラグビーを通じて変えて見せる」とい う決意を胸に教壇に立った山上。しかし、彼が目にしたのは、想像をはるかに超えた厳しい現実。リーゼント姿の ツッパリがオートバイで廊下を走りぬけ、金属バットで 窓ガラスを割る。学内でのタバコや麻雀は日常茶飯。気弱な国語教師の亀田(中川家剛)など、服に火を つけられるほどだ。だが、生徒たちの暴力に怯える教師たちは見て見ぬ振りをしていた。中でもラグビー部は、ワルの巣窟となっていた。山上は「One for all, All for one(ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために)」というラグビーの基本精神を訴えるが、不良のリーダー格の小渕(内田朝陽)は 、日本代表であった山上のエリート意識をあざけり笑う。生徒にも、仲間の教師にも、山上の熱い想いは受け入れられず、苛立ちは募るばかり…
e0000839_16153427.jpg【コメント】やはり2時間の枠だけでは物足りなさを感じた。コンパクトにまとめられてはいるが、淡々としたストーリー展開になってしまうのは仕方ないところか…、あまりにドラマのインパクトが強いのだ!
〔ドラマ〕滝沢先生⇒〔映画〕山上先生、〔ドラマ〕イソップ⇒〔映画〕フーローと多少の設定変更はあるものの特に違和感なく、鑑賞できた。出演陣、主演の照英の演技はなかなかハマリ役で好演、マネージャー役のSAYAKAも予想以上によかった(関西弁も見事)。その中でも、照英の妻役の和久井映見の演技には大絶賛の拍手を送りたい!こういうしっとりした役柄をこなす女優は、日本映画界にとって必要不可欠だ。大ベテラン女優の八千草薫が遠くにダブった。また、主題歌『HERO』、大黒摩季の起用も大正解。思わず麻倉麻稀かと思ってしまった。。他には間寛平、宮川花子の脇役陣も名演。
配役はなかなかよかっただけに、ストーリーにもう少しスパイスが効いていてもよかったと思う。ただ、ドラマを観ていない人にはそこそこの感動を与えてくれる内容であることに間違いない映画である。
e0000839_15545338.gif
[PR]
by issa-izm | 2005-12-14 01:53 | 書評&DVD鑑賞記
『老兵は死なず』(野中広務)文春文庫
【内容】52年間の橋本・小渕・森、そして小泉政権誕生まで、「影の総理」と言われ政局の表裏すべてを見続けた著者が、自ら見聞きし決断したすべてを明かす。文庫版には、戦後保守政治の良識を破壊しつくした小泉首相の政治手法への痛烈な批判を加筆。自らの52年間の政治生活の総決算であり、日本の将来への痛切な祈りの書である。
e0000839_19475431.jpg【感想】「影の総理」と呼ばれた政治家の回顧録だけあって、さすがに面白い。一気に読んでしまった。長らくの間、政権の中枢にいた人物だけに、橋本政権から小泉政権までの流れが事細かに書かれ、またその時の裏話が大変面白い。「国政を掌る政治家がこんなに適当でいいものか?」と感じる場面もあった(案外、組織のトップってそんなものかもしれないが…)。
本書を読んで(回顧録であることは抜きにして)、その人の歩んできた道がそれぞれの政治観や歴史観、世界観になるのだなということを実感した。野中広務には人間味や人情がある。
政治家は、その「引き際」が難しい。だが、彼のそれは見事であった。引退もさることながら、官房長官や幹事長を辞したのも自らも意思によっている。己の責任や目標、限界を就任当初から見極めていたのではないか?「潔さ」を感じさせてくれたその引き際は、彼が好き好んで使った言葉、「武士(もののふ)の進退」そのものであると感じた。
e0000839_15545338.gif
[PR]
by issa-izm | 2005-12-12 01:05 | 書評&DVD鑑賞記
『クローサー』('04・米国)
e0000839_19591548.jpg「”現代の男女関係に正直に切り込んだ” との触れ込みで一足早く封切られた『クローサー』。英国では、若者達の多くが観た映画。今のロンドンの街を舞台に、4人の男女が四角関係を繰り広げる。」との解説に引き寄せられ、またロンドンには多少の思い入れもあるので、以前から見てみたいとは思っていた。「ロンドン水族館」や「コベント・ガーデン」のシーンは少し懐かしかったし、そこで演じるジュリア・ロバーツはとびきりの美しさであった。


【ストーリー】 「カラダを重ねるたび、唇が嘘を重ねる」
重なり合う、4人の愛。ロンドンで引き寄せられるように巡り会ったフォトグラファー(ジュリア・ロバーツ)、小説家(ジュ―ド・ロウ)、ストリッパー(ナタリー・ポートマン)、そして医師(クライブ・オーウェン)。情熱、嫉妬、熱望…嘘と真実の狭間で次第に変化していくそれぞれの愛し方、求め方。赤裸々な言葉で綴られる4人の関係は、ロマンティックで甘美な香を醸し出す。
e0000839_2035834.jpg【メモ】『卒業』でアカデミー賞に輝いたマイク・ニコルズ監督の最新作。ゴールデン・グローブ賞ではドラマ部門の助演女優賞(ナタリー・ポートマン)、助演男優賞(クライヴ・オーエン)に輝いている。ナタリー・ポートマンの演じる大胆なストリッパー姿には話題に。

【コメント】「大人の恋愛映画」とか「スタイリッシュな恋愛映画」という触れ込みであったが、中身はドロドロしていた。ただし、ほぼ主要の4人しか登場しないこともあり、また特別衝撃的なシーンがあるわけでもないので、ストーリーは淡々と進んでいく。見終わった後には、少し虚しさが残った。
登場人物の女性心理はよくわからなかったが、男性心理の方はよく伝わってきた。「あ~、自分もこんなことしてしまうのだろうな…」と。それにしても人間の感情の中でもっとも強い感情は「嫉妬」ではないかなと思う。
表面的には大人を装っても、やはり恋愛になると打算(嘘)や欲望が幼稚さとなって表れ、うまく立ち回ることが出来ない。「大人の恋愛って、案外こんなものかもしれない」と思ったりした。
「真実こそ正しいし、愛していれば正直に伝えるべきだ」と思うが、この映画を観ていると、果たして真実が幸福をもたらすのか?と感じたりもし、何だかいろいろ考えさせられた。
e0000839_20183957.jpg

e0000839_15545338.gif
[PR]
by issa-izm | 2005-12-10 02:03 | 書評&DVD鑑賞記
『宿命』('04・WOWWOW)
東野圭吾の同名小説を映像化。東野作品は好んで読んでいるが、以前読んだことがある小説なのに内容はほとんど忘れていた。そういう意味では新鮮ではあったが、どこか物足りなさを感じた。やはり映像(映画)は原作を超えられないのか??2時間の中で収めるには致し方ないのかもしれないが…。配役の点で、鑑賞前は藤木直人と柏原崇、何だかキャラが被るよな…と感じたが、観終って納得。。
e0000839_17423579.jpg【あらすじ】ある名門企業で起きた殺人事件が劇的な再会をもたらす。宿命を背負い心に鍵をかけたエリート医師瓜生晃彦(藤木直人)と、挫折を味わい続けた和倉勇作(柏原崇)が刑事となり相対する。高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった勇作は、苦闘の青春を過ごした後警察官となった。殺人事件をきっかけに勇作の前に容疑者として現れたのは、なんと学生時代ライバルだった晃彦で、奇しくも初恋の女性の夫となっていた。刑事と容疑者、幼なじみの二人が宿命の再会を果たした後で徐々に明かされる秘密の数々。だが、最後に待ち受けるものは・・・?
e0000839_22375117.jpg【メモ】原作は、江戸川乱歩賞を受賞した『放課後』を始め、映画化も話題となった『秘密』『ゲームの名は誘拐』など数々のベストセラーを生み出している現代ミステリーの旗手・東野圭吾。'90年に発表された本作品は、宿命によって結びついた二人の男の人間ドラマを軸に、人間の尊厳という普遍的なテーマをも描き出した東野作品初期の傑作ミステリー。映像化にあたっては、映画『ホワイトアウト』を手がけた若松節朗監督が演出した。
【コメント】肩を張ることもなく気軽に鑑賞できるが、特に感動はなし。
脇を固めるキャストはそれなりに厚かった。本上まなみ・中村嘉葎雄・村田雄浩・手塚理美・飯島直子・東幹久・名倉潤・寺泉憲・大出俊・水川あさみ…。 中でも本上まなみの配役はハマリ。決して演技はうまくないが、その清楚かつ不器用そうな役柄は本人が持つ女優としてのキャラクターをそのまま活かしきっていたように思う。しかし、いつ見てもこの女優、不健康そうに見える。一方で、飯島直子の配役はミスチョイス。自身の持つ”陽”のキャラクターが配役のそれを飲み込んでいた。
e0000839_17453913.jpg
e0000839_15545338.gif
[PR]
by issa-izm | 2005-12-03 01:04 | 書評&DVD鑑賞記